英単語の語源をテーマとして、毎回１つの英単語をとりあげ、その語源とそれに関連付けて考えていく力を養う講座シリーズ、『語源で学ぶ英単語』。

第８回は、「Maintain」です。

「多義語」とは、一つの言葉が多くの意味を持つもの、という意味ですが、何から何まで多義語だと言ってしまったら、結局全部丸暗記しろと言われてるようなもので、身も蓋もありません。

語呂合わせはたしかに音の情報も加わり覚えやすさは増しますが、結局、本質的な理解なしに、ただ暗記することに特化した方法といえるでしょう。その他の“覚え方”と呼ばれるものは、すべて、記憶するためのテクニックに過ぎません。

一方で、言語のニュアンスの違いや、他言語に訳すときに失われてしまう語源的な意味を察する力は、ただ知識を詰め込んでいるだけでは身につきません。

そもそも、日本語と英語は一対一で対応していないために、「訳す」という行為は万能ではなく、便利である一方、必ず何かしらの意思疎通や伝わり方にズレを生じさせます。

英語で大げさに自信満々に言われたら、何かすごいことを言ってるかのように感じるかもしれませんが、日本語で同じ内容のことを言われたら、たいして内容もなくどうでも良いことを言ってるだけ、ということもあります。

言葉はあくまでコミュニケーションのツールであり媒体でしかありません。それを駆使して何をするか、というところに真の価値があります。語源がもつ共通のイメージを共有できれば、より深いレベルで意思疎通をするこもできるでしょう。

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